SandoTerrace Architecture

金蛇水神社外苑の、参道~庭園~広場~山~神社をむすび、世俗と神域・人と自然をつなぐ建物。参拝者休憩所、土産処、食事処、カフェテラス。神社から流れ出てくる〈 水=蛇 〉をイメージしており、金蛇水神社の神徳が世界に向け水の如く限りなく広がっていくことを祈念しています。

「平成元年巳年記念事業」に建てられた旧休憩所を、「令和奉祝記念事業」にて建て替えたもので、令和の新たな御代に神社の新たな可能性を求め、悠久の歴史を持つ神社の魂を、現代に合わせてモダンかつシンプルに洗練したデザインにて令和の御代に顕現させたものです。令和2年4月竣工、コロナウイルスのためプレオープンとし、令和3年4月にグランドオープンしました。

建築概要|OVERVIEW

建物名称:金蛇水神社外苑 SandoTerrace

所在地:宮城県岩沼市

主要用途:飲食店、展示、物販店、事務所、倉庫

主体構造:木造

階数:地上1階

最高高さ:7,370mm

敷地面積:2,332.72㎡

建築面積:1,014.34㎡

延床面積:1,014.34㎡

竣工:2020年4月

 

設計:齋藤和哉建築設計事務所(担当:齋藤和哉、髙橋雅人)

構造:yAt構造設計事務所(担当:中畠敦広)

設備:E.I.S設備計画(機械担当:高橋和弘、電気担当:小野寺彰)

照明:岡安泉照明設計事務所(担当:岡安泉)

建設:松井建設

庭園設計・造園:岩沼造園

サイン:BLMU(松井健太郎、桑原大輝)

協力:JIA日本建築家協会 宮城

写真:阿野太一

NAME: Kanahebisui shrine SandoTerrace

LOCATION:Iwanuma, Miyagi, Japan

PROGRAM:Resting place

STRUCTURE:Wood

NUMBER OF STOREYS:1 Storeys

HEIGHT:7,370mm

SITE AREA:2,332.72㎡

BUILDING AREA:1,014.34㎡

TOTAL FLOOR AREA:1,014.34㎡

YEAR:2020.04

 

DESIGN:Kazuya Saito

STRUCTURAL DESIGN:yAt 

FACILITY DESIGN:E.I.S

LIGHTING DESIGN:Izumi Okayasu

CONSTRUCTION: Matsui Construction

GARDEN DESIGN AND LANDSCAPING:IwanumaZouen

SIGN:BLMU

COOPERRATION:Japan Institute of Architects

PHOTO:Daici Ano 


建築士  齋藤和哉|ARCHITECT  Kazuya Saito

宮城県岩沼市に鎮座する金蛇水神社は山あいの七ッ堤を水源とする金蛇沢が平野に流れ出る位置に本殿があることから、水に関わる神として古くから信仰されてきた。その成り立ちの根源である、沢と堤、それぞれが持つ「ながれ」と「たまり」の要素をこの建築に取り込もうと考えた。

 

駐車場と鳥居を結ぶ円弧状の参道を新たに設けることで参拝者の流れをまとめつつ、庭園の方向へひろがりを持たせる平面形状とした。駐車場と鳥居とでは2.5mほどの高低差があるため、スロープと平場を組み合わせ、ゆるやかに両方をつなげている。参道は石と玉砂利と人工木の3つの道でできており、その両側に休憩棟と牡丹棟を配し、参拝者がたまれる空間をつくった。2つの切妻屋根を組み合わせた、大きな木トラスの屋根は参道をなぞるように少しずつ高さを上げながら参拝者を境内へと導いていく。

 

参道は地面と屋根の高さが変化しつつ、木トラスが円を描きながら一定のリズムを繰り返すことで、歩くごとに空間が切り替わっていく印象を受ける。あるところでは参拝者休憩や物品販売と一体になった室内空間のように、あるところでは一気に視界が抜け、庭園と連続した屋外テラスのように感じることができる。

 

祭事と日常とで使われ方が大きく変化する神社特有の性質に合致した空間をこの建築では実現できたのではないかと考えている。正月やどんと祭、例大祭の時には木トラスの下に露店が立ち並んで賑わいを見せ、それが終わればいつものように静かで自然を感じることができる参道へ戻っていく。それは建築のような道であり、道のような建築でもある。